ベトナム進出FDI日系企業はベトナム労働法2019年(45/2019/QH14)に従う必要があり、日本労働法ではない。しかし多くの企業が日本語から訳した契約テンプレートを使用 — 7つの一般的な誤りを引き起こす。
1. 日本式6ヶ月試用期間
日本では3-6ヶ月試用が一般的。ベトナム労働法第25条は制限:大学・短大以上の専門技術職は最大60日、その他職務は30日。長期試用規定 = 無効、労働者は雇用開始日から正社員扱い。
2. 「企業文化不適合」解雇
日本法は事前通知付きの解雇を比較的広く認める。ベトナム労働法第36条は使用者の一方的解雇を特定理由のみ許可:常時業務未達(評価規程あり)、長期病欠(基準あり)、災害/疫病による削減、5日連続無断欠勤、定年。「文化不適合」は認められない。
3. 二言語版が一致しない
日越二言語契約で文言が異なり、紛争時の正本規定もない。ベトナムの判例実務:明記がない場合、裁判所は公用語のベトナム語版を選択する傾向。「ベトナム語版が正本、日本語版は参考」条項が必要。
4. 地域最低賃金未満の給与
労働法第90条:給与は地域最低賃金を下回らない。2026年水準(政令74/2024/NĐ-CP):地域1(ホーチミン、ハノイ市内)月496万VND。重要:手当(皆勤、食事)は基本給に含まれない。基本給単独でこの水準を満たす必要。
5. 無制限残業
日本の労働文化は長時間残業を奨励するが、ベトナム労働法第107条は制限:最大月40時間、年200時間(繊維、皮革、金属加工等の特定業界は300時間)。「残業無制限」または「月60-80時間」契約規定 = 違反。
6. 残業手当の不正比率
労働法第98条:平日残業は通常給与の150%以上、週休日200%、祝日300%。「残業は会社規定により支払い」と最低比率を明記しない契約 = 潜在的違反。
7. 日本裁判所管轄
労働紛争は民事訴訟法によりベトナムの管轄人民裁判所で処理 — 東京地方裁判所指定不可。VIAC(ベトナム国際仲裁センター)仲裁は合法的な代替選択肢。
よくある質問
既存契約は修正必要か?
労働法違反条項は署名日から無効 — 無効化に再署名不要。ただし、紛争回避とコンプライアンスのため付録版での修正を推奨。
日系企業の労働訴訟はどこで?
通常、会社所在地の区/県人民裁判所。ベトナム人労働者は労働組合と労働専門弁護士の支援を受ける — 訴訟費用低、期間6-12ヶ月。
JETROは法的支援を提供?
JETRO Vietnam(ハノイ、ホーチミン)は会員企業に基本法律相談を無料提供。ただし、具体的契約は資格あるベトナム弁護士の雇用を推奨。
本記事は参考目的のみで、専門的な法的助言の代替ではありません。条文番号や規定は変更される可能性があります — 決定前に必ず資格ある弁護士に確認してください。
